初任給

馬路村の皆さん元気ですか、私は元気です。


先日の「api」の出店で売れた商品の売り上げを渡しに
木工品の生産者の所へいきました。
彼は小物が得意で
小さな小さな像や手を
ひとつ、ひとつ、時間をかけてつくるのが好きなのですが、

当然、それで生活をするのは難しく、
かといって、これといった仕事にも就けずにいました。
家で、趣味としかいいようがないそれをただ、作りながら
母親の少しの稼ぎと親戚の仕送りに頼って暮らしていた訳です。
あの「api」の出店で彼のつくった製品は
その丁寧さが、外国人観光客らに認められ
2100ルピーの売り上げを得る事ができました。


その結果に彼は驚き、感慨深くお札を眺め

「人生、初の給料だ」と。
そして、1000ルピーを私たちに差し出して
「貰いすぎだ」といいました。
「あなた達は多くの労力や知恵を費やしてくれた、受け取ってほしい」と。

「それなら、おかあさんに渡して、気持ちだけ受け取る」と、
大急ぎで断ったのはいうまでもない話ですが、
この気持ちが、
うれしかったことの5本指に入るくらい
うれしかったなぁ、結構。


彼が継続してもの作りができる仕組みをつくることが
私たちの次の課題のひとつです。


なーんか、美しい話すぎて、嘘のように聞こえるかもしれませんけれど
これ、全部ノンフィクションですからねっ。
楽しく、嬉しくやっています。